先日の「大見いこいの広場」ではかなりの風が吹いたのですが、ランドロックで初めて経験した風だったので、いろいろ考えてみました。
区画サイトは谷沿いのキャンプ場なので、川に沿って吹く風を想定し、川に平行になるようランドロックを設営しました。
そして、積雪が1m弱ほどもあり、天気予報では風速10mの予報が出ていましたので、ペグダウンは念入りに行いました。
ランドロック裾部分は14カ所のペグダウンをしますが、8カ所にソリッドステーク50cm、6カ所に40cmを使いました。
角度は雪面に対して、30度程でランドロックの外から打ち込む(雪なので手で入ります)形です。
ソリッドステークの上から雪をかけて足で踏みつけました。
これで、上方向に引いてもかなり強そうです。
引き綱のペグダウンは12カ所ありますが、ここはこの写真のようなプラペグを張り合わせたものを使いました。
このプラペグは、今回雪が多く、地面にソリッドステーク50でも届かないので作ったのですが、かなりの強風でのテストになってしまいました。
12日夕方から吹きはじめた風は夜になるにつれ強くなり、時々吹く突風でランドロックがかなり変形するようになりました。
風の方向はランドロックに対して斜方向で、横にも縦にも風が当たります。
そこで、写真のセーフティークロスベルトをセットすることで、かなり変形が軽減されました。
大きな幕体なのでこの工夫はすばらしいです。
そして、遅い時間になってから風の方向が変わり、縦方向から当たる事が多くなりました。
こんな状態でキャンプをしていたのですが、ここで疑問、ランドロックで強風を経験するのは初めてですが、常識的には縦方向から風を受ける方が、面積が少なくていいと思いますよね。
でも、感覚的には疑問に感じました。
と言っても、横からがいいと感じたわけではなく、よく分からないのです。
大きなランドロックの場合、フレームとフレームの間が一番広いのは縦方向なんですよね。
そして、一番角にあたる部分は裾部分をペグダウンすることで引いているだけで、フレームがないわけです。
横方向は、総合的な面積は広いですが、フレーム間の面積を比べるとかなり狭いです。
そして、フレームごとに引き綱があります。
私は力学的なことは何の知識もなく、計算もできませんが、横から限界以上の力を受ければ、ペグが抜ける、引き綱が切れる、幕体が破けるなどのことが起こりますが、同時にフレームが曲がるか、折れるなどの結果になると思われます。
そして、縦方向から限界以上の力を受ければ、基本的には同じですが、ランドロックに中で一番広い前後パネルへの負担が多いように感じます。
また、ランドロックの特徴である、背骨のように中心を通るリッジポールとAフレームを繋ぐ部分が曲がりそうです。
限界を越せばどちらにしてもテントに被害が出ますが、人が中にいた場合、どちらがダメージが少ないでしょうか。
最初から、そんな天候にテントを張らない、風が出そうなら撤収する、と言っても理想通り行かないことも多いアウトドアです。
今回の風は、私がランドロックを使うようになって初めての強風でしたが、これまでいろいろな経験された方はどのように感じられているのでしょうか。
追記(2011.3.6)
この記事の後、taketomo0928さんからのコメントでは、最初に折れるのはリッジポールとAフレームを繋ぐ部分ではなく、Cフレームの真ん中だそうです。
ちょっと予想外の情報でした。
どちらにしても限界を超える前に車に避難が基本ですね。
次に深い雪でのペグですが、今回のように、昼は溶けて、夜から明け方凍る環境ですと、溶ければ効かない、凍れば撤収で苦労する結果になります。
今回、プラペグを張り付けたものを使った結果は、効き具合は問題ありませんでした。
そして、強風で抜けた場合、プラスチック製、または木や竹を使うのがの中にいる人間にとって一番ダメージが少ないのではないかと思います。
引き綱のペグダウンに金属製を使った場合、風で抜けたペグが引き綱から外れればいいですが、風で振り回された場合は、かなりの凶器になりそうです。
キャンプから帰った後、より効きやすく、凍った場合も撤収が楽なペグを考えてみましたが、何がいいかまだ結論がでません。
今回、張り合わせたプラペグは撤収以外にも欠点があります。
長さが短いため、より効かせるため、上から雪をかけて踏みました。
そのため、緩んできた引き綱を締め直すとき、綱と雪が凍り付いて動き辛くなりました。
もっともこれは、ペグダウン後、少し引き綱を動かして隙間を作って置くか(でも、結局歩き回って固まりますね)、自在金具の輪の方をテント側にすればこの問題は解決できます。
私はいつも引き綱を外して仕舞う習慣なので、逆に取り付けるのが面倒なだけです。
テントに引き綱を取り付けたままにすれば解決できますね。
市販されている中で、撤収で掘り起こさないで引きぬくなら、現時点ではサンドペグが良さそうだと思っています。
現物も見ていないですし、実際に使ってみるには来シーズンを待つ必要がありますが、長いですから上を出した状態でも角度さえ慎重にすれば効くように思います。
そして、上の部分を雪から出せば、撤収で抜きやすくなりそうです。
ただ、返しがあるので、雪が凍った時抜けにくいかもしれないですね。
これは、雪質、気温などで違うので実際に使わないと不明です。
長いペグと言えば、農業用のペグ(?)を使っていらっしゃる方もいらっしゃるようですが、頭の部分の形状ははアウトドア用が良さそうです。
掘り起こす覚悟があるなら、木や竹で埋めるタイプを作るのが一番いいでしょうね。
薪を使えば掘り起こさないで放置して、雪が溶けたら薪として使ってもらうこともできますね。
でも、これはキャンプ場側の判断で許される場合です。
そして、引き綱または、補助の綱を回収する必要があります。
キャンプから帰って2週間、何となくすっきりできなくて考えていますが、強風への対処、深雪でのペグダウンは永遠の課題かもしれませんね。
追記(2011.3.5)
この記事の後、piyosukeさんのこの記事で重要なヒントを頂きました。
雪に刺さっているアングル、普通のペグのように引き綱抜け防止のフックがないですね。
一見危険に見えるかもしれませんが、突風でペグが抜けた時、引き綱に引きずられたペグでテントが破れたり、怪我をする危険がなくなります。
そのように発想を変えると、金属は使わないと考えていた私の考え方も変わります。
雪用ペグに関しては、また改めて記事にします。
キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) PCサンドペグ45.5cmサンドペグは3種類の長さがありますが、この長さが長すぎる程度の雪なら、地面に届くソリッドステーク50cmがいいでしょうか。
スノーピーク(snow peak) ソリッドステーク 50あまり一般的な長さではありませんが、いざという時安心です。私の場合は柔らかい地面でも使っています。